ヤングケアラー支援の充実

6月14日、第2回定例区議会の一般質問では、ケアラー(介護・介助の担い手)支援の充実を求めて質問いたしました。今日は、その中の10~20代のケアー者、ヤングケアラーについての質問について、報告します。

世田谷区高齢福祉課では、平成26年ヤングケアラ―について、ケアマネージャーへの聞き取り調査を行っています。この時、回答のあった事業所の2割が、10~20代が家族の中で介護の主力を担っている事例があると答えていました。これは全国でも最も早い調査であり、ケアマネージャーの研修等には活かされていますが、子ども自身へのアプローチなど横断的な支援には繋がっていません。

その後、魚沼市や藤沢市などで学校教員を対象にした調査が行われ、母親のメンタル不調など様々の理由から、妹弟のケアを小学生の時から担っている子どもの姿も浮き彫りになっています。働き盛り世代の介護と仕事の両立のしわ寄せで、比較的自由時間がある中学高校生があてにされ、支援を求める手段を知らないまま介助・介護を担い続け、自分の可能性を狭めてしまう実態も明らかになってきました。学校の遅刻が多くなる、部活に入れない、欠席が増え、宿題ができないなどから不登校に繋がる例もあります。

このような実態から、まずは実態調査の実績のある高齢福祉の部署から、教育所管等との連携を強め、ヤングケアラーへの支援につなげる取り組みを進めるべきではないかと質問しました。

本年度、高齢福祉課では以下の写真のチラシにもある通り、ヤングケアラーの問題についてのシンポジウムを7月30日に予定しており、夏休み中の区立中学校教員にも積極的に参加してもらえるよう働きかけを始めているとの回答が得られました。

高齢者介護だけでなく、様々な家庭の事情により介護・介助や家族の世話を担っている子ども達にも支援の手が届くように、広く子ども関係者の参加を私達からも呼びかけていきたいと思います。