2020年もテーマは環境・平和・福祉
昨年4月の区議会議員選挙で当選を果たし、生活者ネットワーク区議会議員活動も仕上げの3期目です。2019年の一年間の活動を振り返り2020年も皆様と共に進んでいきたいと願っています。
福祉に関しては、介護保険制度発足20年、現場の実感とかけ離れた国の制度改定の動きに対し、生活クラブ運動グループの皆さんや、地域の介護事業者の皆さんと共に、利用者目線に立った声を国の制度に反映させるよう活動を続けました。世田谷区も現在、世田谷区第8期介護保険事業計画策定に向けた調査活動などが進んでいます。10年後、20年後に自分たちが必要とする地域福祉・高齢者福祉の形を世田谷区に作っていくため、提案を続けます。
昨年10月には国会院内集会、11月北沢タウンホールで開催された「介護の日フォーラム」に参加。国に対してアピール活動を行いました。年末になり、厚生労働省の介護保険部会は、要介護1・2を「総合事業」に移行することや、ケアプラン作成に自己負担を導入することに関しては先送りする方針を見せています。この回答は、あくまでも先送りということで、残念ながら介護現場で働く方が希望とプライドをもって働き続け、利用者が安心してサービスを受けられる保障には至っていません。今年も、本当に安心できる地域福祉の形を求め活動を続けます。
介護制度の課題の一つ、人材確保についても議会質問で取り上げてきました。特に女性が安心して介護現場で働けるため、セクハラハラを防止パンフレットの発行を区に求め、今年1月には利用者向け啓発リーフレットを実現できる見込みです。
平和に関しては、超党派で「政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求め、3月と5月の2回にわたり議員提出議案を本会議に提出しましたが、議会の多数決に阻まれ可決できませんでした。第2回定例区議会では、教科「道徳」を、シチズンシップ教育として意味のある、子どもの主体性を引き出すものにすることを求めました。足元から平和を発信する、平和をつくる主体となれる子ども若者を育てることを目指し、今年も活動を続けます。
環境分野については、世田谷区本庁舎へのRE100電力の購入を促し、電力自由化を活用した電力入札による経費削減など更に積極的なエネルギー施策を求めました。世田谷区の一般廃棄物処理基本計画の中間見直しに向け、構造的に炉室内のダイオキシン漏れ対策が必要な「世田谷清掃工場」の早期廃炉や、レジ袋などを使う事業者を巻き込んだプラスチックごみの削減の具体化などを求め質問しました。最終処分場の問題や清掃工場建て替えコストなど、二十三区清掃一部事務組合が間に入っていることで区民に見えにくくなっているごみ処理の問題点を明らかにし、今年も区民と共にごみゼロ社会に向けて進みます。
昨年は、巨大台風による災害が世田谷区を襲い、玉川地域を中心に多くの方が被災されました。被災された方に心からのお見舞いを申し上げます。都市型災害の特徴として、コンクリートで固められた街路が川のようになり、流れ込んだ下水が溢れる内水氾濫があります。この被害を、雨水を受け止める樹木や土、浸透性舗装などによって軽減するのがグリーンインフラです。4年後から住民税徴収に合わせ1人1年1,000円の森林環境税が徴収され、森が荒れ保水力が落ちている山林の維持管理・更新に充てられることが昨年3月法制化されました。これは全国レベルでのグリーンインフラの取り組みです。徴収に先立ち、昨年から3,400万円の森林環境譲与税が区に交付されています。戦後植えた樹が、多摩でも川場でも立派に育っています。都市部での活用が健全な林を育てることにつながります。川場村との交流をベースに「健康村里山自然学校」のさらなる充実や、川場村産材の利用促進、生物多様性を支える豊かな森づくりに取り組んでいくことを提案しました。
今年も高岡じゅん子、環境、平和、福祉の3大テーマを掲げ、皆様からの情報を活かし議会活動を進めていきます。