議員派遣の反対意見
生活者ネットワーク・世田谷区議団を代表し、議員派遣の議案に対し反対の立場から意見を申し述べました。
議員の行動、特に地方議会議員の公費の使い方に関する社会の目は、年々厳しいものとなってきています。世田谷区議会は、政務調査費に関しては、いち早く、領収書を1円から議会ホームページで公開するなど、議員活動にどのように公費が使われているか、区民に恥じない使い方をし、それを公開してきたわけです。
国際交流、国際理解は重要です。しかし厳しい区財政等をかんがみれば、多くの区議会議員を記念式典に参列するために議会費で姉妹都市へ派遣するということが区民の理解を得られるとは考えられません。
東京都内の市区町村に目を向けても、姉妹都市交流事業に公費で議員団派遣を続けている自治体は減っています。これは、公費支出や議員特権に対する、社会の批判にこたえたものです。
世田谷区議会としても、記念式典には区長とともに区議会を代表して議長に参列していただき、派遣人数を最小限におさえ、歳出の削減に率先して努めていく姿勢を示すべきです。
その一方で、未来を担う子どもたちの相互交流はいっそう充実させるべきです。小中学生の時代に海外を体験し、外から日本を見ることは、子どもたちにとってかけがえのない貴重な経験になるはずです。議員ではなく、より多くの小中学生を、交流都市に送るという方向に切り替えることこそ、区民本位の税金の使い方であると考えます。
来週から決算特別委員会が開催されます。世田谷区の財政は、高齢者と子どもの人口増に伴う民生費の増大、本庁舎をはじめ多くの公共施設の建て替えなどの大規模工事、ふるさと納税による歳入の減少など、楽観を許されない状況です。まず、議会から、できるところから、支出削減に取り組むべきと訴え、今回の議員派遣に対し反対の意見といたしました。